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2012-2013年度日本地球化学会役員選挙結果(2011/09/14)
「自然災害に向き合う強い日本社会の復興のために」 −地球惑星科学関連学協会共同声明− プレスリリースのご報告(2011/07/12)
『地球化学』誌掲載の博士論文抄録の募集(2011/03/01)
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名簿号ハンドブックの学会HPへの掲載(2010/06/23)
Geochemical Journalの冊子体に関する再度のお願い(2009/10/05)
「学会協賛企業」を募集中(2009/09/18)

▼学会からのお知らせ「大震災関連」(8)
学会連携チームによるスギ花粉による放射性セシウム飛散の実態調査の実施

昨年3月の東日本大震災以降、日本地球化学会は日本地球惑星科学連合や日本放射化学会とともに、連携緊急放射性物質調査研究チームを構成し、この学会連携チームでは、福島第一原子力発電所の事故で地球環境中に放出された人工放射性物質が、大気、降水、土壌、地下水、海洋、植生などの環境中で、どれだけの量存在し、どのように運ばれているのか、その諸過程と物質収支を定量的に明らかにすることは極めて重要であると考え、総括班、大気班、降水班、土壌班、分析班、モデリング班などを組織し活動を行なっています。

大気班・降水班は、昨年3月下旬より東北〜関東地方を中心とする日本全域で、大気中に浮遊する粒子状物質(エアロゾル)や降水などの試料採取を実施し、分析班がそのサンプル中の放射性核種の測定を行うことで、大気中での人工放射性物質の動態解明を目指した活動を行ってきました。

その活動の一環として、福島第一原子力発電所事故により環境中に放出された放射性セシウムが特にスギ花粉によって大気中に飛散することによる放射能濃度変化を把握するため、平成24年1月中旬から4月下旬まで、スギ花粉による放射性セシウム飛散の強化観測の実施を計画していますので、お知らせいたします。東北および関東地方の計11ヶ所で、株式会社NTTドコモの協力を得て、その環境センサーネットワークで用いられているスギ花粉カウンター装置によって連続的に測定します。同時に、大気浮遊粒子(エアロゾル)の採取と放射性核種濃度の観測を実施します。各調査地点におけるスギ花粉濃度と大気放射能濃度との関係やスギ花粉に対応する粒径の大気エアロゾルによる放射能濃度の増加量からスギ花粉による放射性物質飛散量を推定します。得られた結果は日本地球惑星科学連合(JpGU)の次のホームページに、今後、掲載されていく予定です。

日本地球惑星科学連合 大気海洋・環境科学セクション 福島第一原子力発電所事故に関わる環境問題フォーラム内の「スギ花粉放射能強化観測のページ」

http://157.82.240.167/fukushima/fuku_data/Observation_data.html


▼祝 佐野有司会員のAGUフェロー選出

この度、本学会の佐野有司会員(Geochemical Journal前編集長:東京大学大気海洋研究所・海洋化学部門教授)が、アメリカ地球物理連合(American Geophysical Union;AGUと略す)の2012年の連合選考委員会によりフェローに選出されました。これは、同会員の長年にわたる「揮発性元素と二次イオン質量分析計を用いた海洋地球化学」に対する功績が評価されたものです。

AGUは世界148カ国に約6万の会員を持つ、世界最大の地球物理学の学会です。AGUでは全会員の0.1%を上限として、地球惑星科学への貢献のあった会員をフェローとして選出しています。2012年には61名のフェローが選ばれ、日本からは佐野有司会員ら2名が選出されました。称号授与式と晩餐会が、本年12月にサンフランシスコで開かれるAGUの年会で行われる予定です。

なお本会会員からAGUフェローが選ばれるのは、小嶋 稔名誉会員(東京大学名誉教授)に続いて2人目です。


▼「はやぶさ」後継機(「はやぶさ2」)打ち上げ実現に対する要望書

内閣総理大臣 野田佳彦殿

 「はやぶさ」宇宙探査機は2003年に打ち上げられ,幾多の困難を克服し,昨年地球に帰還しました。打ち上げから地球帰還に至る過程はフィルムで再現され,多くの国民に深い感動を与えました。この大きな成功の裏には、我が国の高い科学技術の蓄積があったことは言うまでもありません。小惑星イトカワ到着時に行われた科学観測は多くの成果を生み,米国科学雑誌Scienceに特集されました。さらには,「はやぶさ」が小惑星イトカワから試料を地球に持ち帰るという偉業を成し遂げたことが確認され,その試料の分析結果もScience 誌に特集されたことは記憶に新しいところです。

 こうした工学的,理学的成果の裏付けのもと,あらたな宇宙探査計画が策定され,その実現に向けて新たな取り組みが行われてきたことは,宇宙惑星科学に携わるものばかりでなく, 広く国民に理解され、期待されてのことと思われます。「はやぶさ」後継探査機「はやぶさ2」 計画には、宇宙での生命材料(有機物)の起源や進化を解明するという大きな科学目標が掲げられています。「はやぶさ」探査機で示された日本の惑星探査に係わる高い科学技術や,惑星科学分野における日本の科学的先進性を考えると,「はやぶさ2」計画が成功する可能性は高く,科学的にも技術的にも世界を1歩も2歩もリードする結果をもたらすものと期待されます。米国のNASAが同様の探査計画OSIRIS-RExを立ち上げ,欧州共同体のESAもまた小惑星探査計画を検討している状況をみても,小惑星探査における我が国の優位性は明らかです。

 日本地球化学会は宇宙物質,地球物質を研究対象とし,その元素組成,同位体組成を通して宇宙・地球物質の起源や循環を解明することを目的とする研究者の集団です。「はやぶさ」探査機が持ち帰った「イトカワ」試料の初期分析においては、地球化学会の会員が大きく貢献しました。「はやぶさ2」に対しても,その科学的目的の達成に向かって,若い会員を中心に着々と準備を進めております。その様な状況を見ても,探査機打ち上げの暁には「はやぶ さ」の時と同様,充分な成果が得られ、次世代の研究者を育成する観点からも絶好の機会となるものと確信致します。

 2011年3月におこった東日本大地震と地震によって引き起こされた原子力発電所の事故は, 東北地方を中心として東日本の多くの国民に甚大な被害をもたらしました。「はやぶさ」後継機による宇宙探査計画がこの様な逆境のなかでも推進されることは大変意義深いことであり, 国民はこの探査計画について充分理解し、支持しているものと確信します。是非とも「はやぶさ」後継探査機の打ち上げが実現されますよう,日本地球化学会を代表して要望申し上げ ます。

日本地球化学会
会長 海老原充
〔首都大学東京 教授〕


 なお,同様の要望書を文部科学大臣(中川正春),宇宙開発担当大臣(古川元久),JAXA理事長(立川敬二)(以上,敬称略)宛にも送付しました。


▼大震災関連の今までのお知らせはこちら


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▼ 本多牧生会員らの成果が Geochemical Journal の Express Letterにて発表されました

福島第一原発事故一ヶ月後の西部北太平洋における人工セシウム-134 -137の拡散状況
Dispersion of artificial caesium-134 and -137 in the western North Pacific one month after the Fukushima accident

本多牧生(海洋研究開発機構 地球環境変動領域)、青野辰雄(放射線医学総合研究所 放射線防護研究センター)、青山道夫(気象研究所 地球化学研究部)、濱島靖典(金沢大学 低レベル放射能実験施設)、川上創(海洋研究開発機構 むつ研究所)、喜多村稔(海洋研究開発機構 海洋・極限環境生物圏領域)、升本順夫(海洋研究開発機構 地球環境変動領域)、宮澤泰正(海洋研究開発機構 地球環境変動領域)、滝川雅之(海洋研究開発機構 地球環境変動領域)、才野敏郎(海洋研究開発機構 地球環境変動領域)

URL
内容紹介:

(背景)
 2011年3月11日、東北沖でマグニチュード9.0の実施が発生、それによる巨大津波で福島第一原発の冷却システムが停止、その結果、水素爆発、炉心溶融により大量の放射能が自然界に放出されました。・・・
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▼ 関根康人会員らの成果がNature Communicationsにて発表されました

オスミウム同位体が示す原生代初期における大気酸素濃度の上昇と気候回復の同時性
Osmium evidence for synchronicity between a rise in atmospheric oxygen and Palaeoproterozoic deglaciation

関根康人(東大・新領域)、鈴木勝彦(海洋研究開発機構・地球内部ダイナミクス領域、海洋研究開発機構・プレカンブリアンシステムラボ)、仙田量子(海洋研究開発機構・地球内部ダイナミクス領域)、後藤孝介(東大・理学系)、田近英一(東大・新領域)、多田隆治(東大・理学系)、後藤和久(千葉工大・惑星探査研究センター)、大河内直彦(海洋研究開発機構・極限環境生物圏領域)、小川奈々子(海洋研究開発機構・極限環境生物圏領域)、丸岡照幸(筑波大学・生命環境科学)

Nature Communications, 2:502, 1-6, doi: 10.1038/ncomms1507 (2011)
URL
内容紹介:

(背景)
 地球大気中の酸素は、生命による光合成活動によって生み出されており、宇宙から眺めた時に、地球が他の惑星と異なる生命の星であることを示す最大の特徴である。このような酸素大気は、いつどうやって形成したのだろうか。・・・
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▼ 木村純一会員らの成果がNature Geoscienceにて発表されました

古代に沈み込んだ海洋スラブによる中国下部のマントル含水化
Intensive hydration of the mantle transition zone beneath China caused by ancient slab stagnation

栗谷豪(東北大学・大阪市立大学),大谷栄治(東北大学),木村純一(海洋研究開発機構)

Nature Geoscience 4, 713-716 (2011) doi:10.1038/ngeo1250
URL
内容紹介:

(論文概要)
 マントル遷移層は地球内部の上部マントルと下部マントルの境界部に位置し、深さ約410 kmから660 kmの間に存在しています。マントル遷移層が地球内部における重要な水の貯蔵庫となっている可能性については20年以上前から指摘され、また実際に水を含んだマントル遷移層が全球規模で局所的に存在していることが分かっていましたが、どのくらいの期間、水の貯蔵庫として存在し続けているのかについては明らかにされていませんでした。・・・
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 地球化学は、太陽-惑星系の形成と進化、地球内部に存在する物質の構造とその進化、さらには大気圏・水圏を含む地球表層や生命の誕生と進化などを「化学」を用いて探求する学問分野である。元素、同位体、化学種の存在度、分布、移動、変化を空間的あるいは時間的に取り扱い、それらを支配する法則や原理を見いだすことにより、地球や太陽系に関連した現象の解明を目的としている。隕石や月試料などの地球外物質を対象とする宇宙化学も含めて地球化学と称する。
 対象とする物質は固体地球や惑星を構成する岩石や堆積物,隕石,大気,海水や陸水,火山ガスや熱水,生物など,天然物質全てと、合成や実験によって得られた試料である。また,これらの数値データを用いたシミュレーションも行っている。
 また,近年は人類活動により,二酸化炭素問題や海洋汚染など様々な環境問題が発生している。化学的データに基づいて,現在の地球における物質循環を明らかにすること,過去からの地球環境変遷を明らかにすることも地球化学の取り扱うべき課題である。
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