■学会からのお知らせ「大震災関連」(2)


東日本大震災から2週間が経ちましたが、地震・津波の災害の全容がまだ明らかにならないことに加え、原子力発電所の事故は未だ予断を許さない状況に有ります。

日本地球化学会としてこの未曾有の出来事に対応するために、3/19のメールで放射性核種の測定に対するボランティアを募りました。その結果、会員外の方も含め、以下の9名の方から協力のお申し出を頂きました:

石渡明、箕輪はるか、小栗一将、田中剛、高橋嘉夫、奥地拓生、鶴見実、海老原充、小嶋稔 (敬称略)

会員各位において環境試料を採取出来る状況にありながら分析機器をお持ちでない方でこれらの方々の協力を得たいという方がおられましたら幹事会宛(board@geochem.jp[@を半角にして下さい])にご連絡ください。

地震関連の災害に対する取り組みは、日本地球化学会も所属する日本地球惑星科学連合でも模索されています。研究者集団としての学会の果たす社会的責任として、人道的貢献をすることに加えて、学問的貢献をすることも等しく重要であると思います。これは3/19のメールで引用した広島・長崎の被爆時、第五福竜丸の被爆時における先輩の行動からも明らかです。こうした背景から、日本地球化学会は地球惑星科学連合との連携に積極的に取り組みたいと考えています。この連携に対する地球化学会の対応として、別紙のような方針を立てました。その中で、地球化学会は環境試料中の放射性核種の定性、定量に専門家集団として積極的に関わるとともに、各種環境試料の採取にも関わることを提言しています。放射性核種の分析に関する専門家は放射化学会にも少なからずいることから、放射化学会とも連携すべく、現在打診中です。

3/19の呼びかけに対してお申し出を躊躇されていた会員の方、あるいは読み落とされていた会員の方で、ボランティアとして放射性核種の測定に協力していただける方がいらっしゃいましたら、どうぞ積極的にお申し出頂きたく、改めてお願い申し上げます。

今後も学会としての社会貢献あるいは他学会との連携などについて、新たな動きがありましたら、会員の皆様に速やかにお知らせいたします。

2011年3月28日
日本地球化学会会長 海老原充