●2006年 ショートコース
日 時 2006年9月12日(火) 13:00~20:00
会 場 日本大学文理学部 百年記念会館
参加者数 49名(会員26名 非会員23名)
趣 旨  地球化学は、試料を構成する元素、同位体、化学種の存在度、分布、移動、変化を空間的・時間的に調べ、それらを支配する法則や原理を見いだすことにより、地球や惑星を構成する物質の構造や循環を調べる学問である。分析・データ解析技術の進歩により、試料から得られる地球化学的知見の質と量は飛躍的に向上し、今では、鉱物学、岩石学、地質学、地球物理学など、他の地球科学分野の発展を支える重要な学問となっている。

 しかし最近では、地球化学の応用性・実用性のみが注目され、地球化学の本質である現象の素過程を調べる研究が少なくなるとともに、時間をかけてじっくり調べ、問題点を徹底的に掘り下げて理解する機会も減少してきている。こうした問題に対し、日本地球化学会では地球化学講座の発行を通じて、地球化学の啓蒙を進め、成果をあげつつある。

 さらに学会では、次なる啓蒙活動として、大学生・大学院生を対象とした「ショートコース」を、年会日程(平成18年9月13, 14, 15日)に合わせ、9月12日に開催する。本ショートコースでは、地球化学を研究する上で必須となる基礎知識の包括的修得と、最先端研究に触れることによる視点の拡大、という次の二つの目標を掲げ、将来の地球化学を担う若手研究者(大学生・大学院生)の育成を目指す。
プログラム
「誰も眠ってはならぬ」平田岳史(東工大院)
「同位体地球化学」鈴木勝彦(JAMSTEC)
「有機地球化学」奈良岡 浩(岡山大学)
「地球を見る」スライドショー山本鋼志(名古屋大学)
「地球温暖化」野尻幸宏(環境研)
「プレゼンテーションはあなたの将来を決める」松田卓也(神戸大学・名誉教授)
当日の様子