2025SESSION
セッション一覧

セッション一覧

基盤セッション

G1 大気とその境界面における地球化学

コンビーナー

*栗栖 美菜子(東京大)minako-kurisu(at)g.ecc.u-tokyo.ac.jp
岩本 洋子(広島大)y-iwamoto(at)hiroshima-u.ac.jp
谷本 浩志(環境研)tanimoto@(at)nies.go.jp
中川 書子(名大)nakagawa.fumiko.i9(at)f.mail.nagoya-u.ac.jp
伊藤 彰記(JAMSTEC)akinorii(at)jamstec.go.jp
大森 裕子(筑波大)omori.yuko.ft(at)u.tsukuba.ac.jp

招待講演・基調講演

招待講演:森本 真司(東北大)
招待講演:井上 誠(秋田県立大)

地球温暖化,成層圏オゾン層破壊,大気汚染など,大気組成の変化に起因する地球環境問題を理解するためには,人為起源・自然起源等に由来する大気成分の挙動を詳細に把握することが不可欠である。また,大気圏と水圏・生物圏・陸圏・人類圏との相互作用は地球表層の生物地球化学的な物質循環および気候に影響を与える。本セッションでは,フィールド観測,室内実験,数値モデリング等,様々な地球化学的手法を用いて計測・解析された大気成分の放出・輸送・化学変質・放射・沈着について議論を行う。IGAC,SOLAS,iLEAPS,CATCHなどの国際的な研究プロジェクトに関連する,大気とその境界面(海洋,陸域,雪氷など)との相互作用を扱う研究発表も歓迎する。

G2 環境地球化学・放射化学

コンビーナー

*板井 啓明(東大)itai(at)eps.s.u-tokyo.ac.jp
山口 瑛子(JAEA)akiko.ymgc(at)eps.s.u-tokyo.ac.jp
田中 万也(JAEA)tanaka.kazuya(at)jaea.go.jp
坂口 綾(筑波大)ayaskgc(at)ied.tsukuba.ac.jp
淵田 茂司(東京海洋大)sfuc001(at)kaiyodai.ac.jp
宮川 和也(JAEA)miyakawa.kazuya(at)jaea.go.jp

招待講演・基調講演

招待講演:
基調講演:

水圏や土壌圏における物質循環の理解は, low temperature geochemistryの伝統的課題であるとともに, 持続可能社会の提案において発展が期待される分野でもある. 本セッションでは, 物質動態への水-鉱物系化学反応および生物過程の寄与評価,重点化学物質のモニタリング研究,安定/放射性同位体トレーサーの開発, 有害物質除去や有用元素回収などの研究を幅広く取り扱う. また, 福島原発事故から13年が経過したが, 事故由来の由来放射性物質に関する研究は今なお重要であり, 廃棄物処分に関わる地球化学的プロセスについては, 継続的な研究が求められる. この分野は過去10年において拡大しており, その知見を集約させる議論の場としても位置付けたい. 応用研究との接点において重要な基礎研究課題として, 有機-無機相互作用, 微生物の関与するプロセス, 元素の反応輸送モデル, などに注目した研究も歓迎する。

G3 海洋の地球化学

コンビーナー

*高野 祥太朗(京大)takano.shotaro.3r(at)kyoto-u.ac.jp
井尻 暁(神戸大)ijiri(at)maritime.kobe-u.ac.jp
白井 厚太朗(東大)kshirai(at)aori.u-tokyo.ac.jp
小畑 元(東大)obata(at)aori.u-tokyo.ac.jp

招待講演・基調講演

招待講演:
基調講演:

海洋およびその境界における物質循環および反応過程を議論する。海水、懸濁物、生物、堆積物などの元素濃度・同位体組成の分布やそれらの生物地球化学循環に関する研究発表を行う。観測・化学分析を主体とした研究に限らず、数値シミュレーションや生物活動との関わりなど、海洋における物質循環の理解を深める理論的・実験的な研究の発表も歓迎する。また、海洋・地球化学的パラメータの新たな計測手法の開発に関する発表も対象とする。

G4 初期地球から現在までの生命圏の地球化学

コンビーナー

*瀬戸 繭美(奈良女)seto(at)ics.nara-wu.ac.jp
上野 雄一郎(東京科学大)ueno.y.ac(at)m.titech.ac.jp
小川 奈々子(JAMSTEC)nanaogawa(at)jamstec.go.jp
尾﨑和海(東京科学大)ozaki.k.ai(at)m.titech.ac.jp
石田 章純(千葉大)ishidak(at)chiba-u.jp
高野 淑識(JAMSTEC)takano(at)jamstec.go.jp

招待講演・基調講演

招待講演:若井 暁(JAMSTEC)
招待講演:元村 健人(九州大)

生命が関係する地球化学プロセスの研究、および地球化学的手法を用いた生命と生命圏の研究について、場所や時代、時空間スケール、元素・物質、研究手法 (分析、観測、実験、計算等)を問わず、広く発表を募集する。例えば、生命誕生の場となった初期地球環境と化学進化、全球スケールの元素循環メカニズムの理解、現代の多様な環境における生物地球化学プロセスの解明、 生物活動に伴う資源形成プロセスの解明、同位体比・バイオマーカー等の分析による過去や現代の生態系構造の把握などを含むが、こうした例に限定されるものではない。本セッションでは、様々な研究対象と研究手法を扱う研究者が、「生命圏の地球化学」のキーワードでつながり、幅広く意見交換できる場となることを目指す。

G5 古気候・古環境解析

コンビーナー

*窪田 薫(JAMSTEC)kubotak(at)jamstec.go.jp
梶田 展人(弘前大)kajita(at)hirosaki-u.ac.jp
西田 梢(東京科学大) nishida.k.al(at)m.titech.ac.jp
長島 佳菜(JAMSTEC)nagashimak(at)jamstec.go.jp
堀川 恵司(富山大)horikawa(at)sci.u-toyama.ac.jp
淺原 良浩(名大)asahara(at)eps.nagoya-u.ac.jp
堀 真子(大教大) horizon(at)cc.osaka-kyoiku.ac.jp
黒田 潤一郎(東大)kuroda(at)aori.u-tokyo.ac.jp
丸岡 照幸(筑波大)maruoka.teruyuki.fu(at)u.tsukuba.ac.jp

招待講演・基調講演

招待講演:
基調講演:

気候変動の理解には、様々な時空間スケールで現象を捉える、多角的な視点が必要不可欠である。そこで本セッションでは、多様な試料(堆積岩・堆積物、生物源炭酸塩、樹木、アイスコア、鍾乳石、考古資料など)から読み取られた様々な時間スケール(10億年から1日まで)・空間スケール(ローカルからグローバル)の気候や環境変動について議論を行う。また、得られた地球化学データを組み込んだ数値シミュレーションや環境解析に有用となる分析・解析手法の提案についても歓迎する。

G6 宇宙化学:ダストから惑星、生命へ

コンビーナー

*癸生川 陽子(東京科学大) kebukawa.y.aa(at)m.titech.ac.jp
橘 省吾(東大) tachi(at)eps.s.u-tokyo.ac.jp
中嶋 大輔(東北大) dnaka(at)tohoku.ac.jp
橋口 未奈子(名大)hashiguchi.minako.i5(at)f.mail.nagoya-u.ac.jp
牛久保 孝行(JAMSTEC) ushikubot(at)jamstec.go.jp

招待講演・基調講演

招待講演:瀧川 晶(東大)
基調講演:横山 哲也(東京科学大)

現在の宇宙化学分野は、地球外物質分析技術や室内実験の急速な発展、アルマ望遠鏡を用いた観測や多様な系外惑星の発見、最新の理論研究などに伴い、大きな転換期を迎えている。これにより惑星の形成進化に関する我々の理解は飛躍的に進みつつある一方、従来の惑星形成論は見直される段階に来ている。さらに、近年では探査機により獲得された小天体試料の分析によっても新たな知見が加えられている。本宇宙化学セッションでは、地球外物質科学と天文学・惑星地質学・環境科学・地球電磁気学・宇宙工学などとの新たな連携を図り、地球と生命の起源につながる惑星系の元素、分子、鉱物の形成過程から天体形成とそこでの反応過程、惑星環境との比較を通じ、太陽系物質進化から生命起源の更なる理解に繋げたい。

G7 素過程を対象とした地球化学

コンビーナー

*柏原 輝彦(JAMSTEC) teruhiko-kashiwa(at)jamstec.go.jp
古川 善博(東北大) furukawa(at)tohoku.ac.jp
丹 秀也(JAMSTEC) shtan(at)jamstec.go.jp
遠藤 美朗(東京科学大) endo.y.ac(at)m.titech.ac.jp
伊左治 雄太(JAMSTEC) isajiy(at)jamstec.go.jp
山口瑛子(JAEA) akiko.ymgc(at)eps.s.u-tokyo.ac.jp
鍵 裕之(東大) kagi(at)eqchem.s.u-tokyo.ac.jp
高橋 嘉夫(東大) ytakaha(at)eps.s.u-tokyo.ac.jp

招待講演・基調講演

招待講演:岡本 敦(東北大) 「岩石ー流体反応における反応ー破壊ー流体流動のフィードバック(仮)」
招待講演:松本 恵(東北大)
基調講演:石田 章純(千葉大) 「膜、金属、資源鉱床: 地球ダイナミクスが駆動した初期原生代生命進化への新たな視座(仮)」
基調講演:田口 宏大(JAMSTEC)

地球化学の醍醐味の一つは、宇宙にまでおよぶ大きなスケールで観測される様々な現象と、それらを構成する原子・分子の相互作用にまでおよぶミクロな現象との間のダイナミックな関係性を追求する点にある。本セッションでは、宇宙・地球・生命システムで見られる様々な現象を構成する“素過程”を対象とした研究を広く募る。大気圏・水圏・固体圏・生物圏およびそれらの境界面で起こる物理・化学・生物反応を想定し、素過程を理解することで見えてくる地球・生命システムの姿を議論することを目指す。素過程を対象とした研究であれば、天然試料の分析、室内実験、各種理論および数値計算、分析法の開発、微量元素、同位体、微生物学など、いかなる分野も包含する。

G8 地球深部から表層にわたる元素移動と地球の化学進化

コンビーナー

*小木曽 哲(京大)kogiso.tetsu.6s(at)kyoto-u.ac.jp
飯塚 理子(早稲田大)riizuka(at)waseda.jp
山本 順司(九大)yamamoto(at)geo.kyushu-u.ac.jp
土岐 知弘(琉球大)toki(at)sci.u-ryukyu.ac.jp
森田 雅明(東大)moritama(at)eri.u-tokyo.ac.jp

招待講演・基調講演

招待講演:趙 大鵬(東北大)
基調講演:福山 鴻(九州大)

地球内部での元素移動は、地球の化学的進化とダイナミクスを考える上で重要である。地球深部での元素移動は主としてメルトを含む流体の移動によって引き起こされると考えられており、地球誕生から続く元素移動の結果として現在の地球の化学的構造がある。この地球の化学的進化を解明するには、地球内部の様々な深さを起源とする海洋玄武岩、島弧火成岩、マントル捕獲岩、オフィオライト、変成岩等の固体試料を用いた研究と、表層付近での元素移動の媒体である流体、すなわち地下水・温泉・湧水・熱水・間隙水・火山ガスの研究を組み合わせることが必要である。また、元素移動の包括的な理解のためには、上記の地球化学的な研究と物質科学的・実験岩石学的研究、および観測・理論・シミュレーションを用いた研究など多様な分野の連携が不可欠である。本セッションでは、広範な関連分野の議論から地球の化学的進化に対する統一的な描像を得ることを目標とする。

G9 地球化学の最先端計測法の開発と挑戦

コンビーナー

*平田 岳史(東大) hrt1(at)eqchem.s.u-tokyo.ac.jp
横山 哲也(東京科学大)tetsuya.yoko(at)eps.sci.titech.ac.jp
若木 重行(歴博)wakaki(at)rekihaku.ac.jp
大野 剛(学習院大)takeshi.ohno(at)gakushuin.ac.jp
坂本 直哉(北大) naoya(at)ep.sci.hokudai.ac.jp
福山 繭子(秋田大)mayuko(at)akita-u.ac.jp
伊藤 健吾(東大)kengo.ito1893(at)gmail.com

招待講演・基調講演

基調講演:古川 善博(東北大)「有機物分析技術の進化(仮)」

地球化学の発展の歴史は、分析手法の進歩・研究対象の多様化の歴史と言っても過言ではない。特に最近は、分析技術の高精度化、実験手法の高度化、計算化学・データ解析技術の多様化や新概念の導入に伴い、地球化学的知見の質と量が飛躍的に向上している。本セッションでは、地球化学の更なる発展を目指し、野心的な最先端計測法の開発や、異分野からの発表を広く募り、地球化学の新地平を切り拓くための議論の場を提供したい。

G10 地球化学全般(地球化学の融合セッション)

コンビーナー

*太田 充恒(産総研)a.ohta(at)aist.go.jp
南 雅代(名大)minami(at)nendai.nagoya-u.ac.jp
折橋 裕二(弘前大)oripachi(at)hirosaki-u.ac.jp
後藤晶子(京大)akigoto(at)ecology.kyoto-u.ac.jp

招待講演・基調講演

招待講演:福島 慶太郎(福島大)
基調講演:相澤 正隆(北教大)

本学会年会では、幅広い分野を網羅した基盤セッションが行われ、活発な研究討論が展開されている。しかし、学際的な研究やセレンディピティに富む研究は既存の基盤セッションには収まりにくい場合もある。また、学生による芽生え期の研究や、データは取りそろえたもののどのような議論を展開するかを決めにくい研究もあるだろう。そこで、本セッションでは、特定の基盤セッションの枠組みには属しにくい研究を対象とし、その発表の場を提供する。大気・水圏、岩石圏、地球外物質、生命圏、人間圏、分析技術、シミュレーション、データ解析などの地球科学の融合研究や、歴史学、考古学、工学、薬学、農学、環境学など他分野との融合研究など、多岐にわたる分野からの発表を歓迎する。

特別セッション

S1 日台先端地球化学シンポジウム

コンビーナー

*上野 雄一郎(東京科学大)ueno.y.ac(at)m.titech.ac.jp

招待講演・基調講演

招待講演/Invited talk:
基調講演/Keynote talk:

地理的に日本および台湾は、共に海洋プレートの沈み込む、プレート収束境界に位置し、そこで特徴的に引き起こされる地震、火山等、地質学的現象の研究は特に盛んであり、またその研究は世界をリードしている。さらに日台両国は地球化学的な分析技術を独自に発展させており、世界的にも特に放射性同位体年代学、極微量の元素分析・質量分析およびそれらの解析技術について独自の貢献を行ってきた。そのような背景のもと日本地球化学会(GSJ)と中華民国地質学会(GST)は2018年に基本同意書(MOU)を締結し、台湾あるいは日本において、数名の研究者を交互に招待し、合同ワークショップを行ってきた。 本特別セッションでは3つのサブセッションからなり、それぞれのテーマについて日台両国から招待講演を行う。

(本セッションは招待講演と基調講演のみで構成します)

S2 工学や農学と地球化学の接点

コンビーナー

*高橋 嘉夫(東大) ytakaha(at)eps.s.u-tokyo.ac.jp
光延 聖(愛媛大)mitsunobu.satoshi.dy(at)ehime-u.ac.jp
福士 圭介(金沢大)fukushi(at)staff.kanazawa-u.ac.jp

招待講演・基調講演

招待講演:大藤弘明(東北大) 「水稲用鉱物肥料の物質科学」(仮)
基調講演:土屋範芳(東北大) 「環 境 ー地球化学と工学,農学との接点ー」(仮)

地球化学は、工学系や農学系で展開されている様々な分野(資源、都市環境、放射性廃棄物、農芸化学、土壌微生物、植物環境)と幅広い接点があり、これらの分野の基礎科学と位置付けられています。地球化学会におけるこれらの分野の研究者と地球化学者の出会いのプラットフォームとして本セッションを立上げ、境界領域の研究の展開を図りたい。

S5 プレナリーセッション

コンビーナー

*高橋 嘉夫(東大) ytakaha(at)eps.s.u-tokyo.ac.jp
横山 哲也(東京科学大) tetsuya.yoko(at)eps.sci.titech.ac.jp

基調講演

基調講演:植松 光夫(埼玉県環境科学国際センター) 「地球温暖化への空と海、そして人のふるまい」

地球化学会年会では、参加者は各セッションに出て活発に議論しているのは良いことなのですが、本来地球化学の面白さは、惑星-地球-生命-大気-海洋-土壌-岩石-人間圏の中での物質の起源や元素サイクル・物質循環を扱うことだと思います。その観点からいうと、今の年会は地球化学の面白さを反映できていないと感じます。確かに実際の研究となるとどうしても各sphereごとの議論に終始してしまうので、時々はこれら全体のシステムを包括的にみる、という視点や議論が必要であると思います。このような現状を考えると、全参加者が一堂に会することができるプレナリーセッションが是非とも必要であり、例えばGoldschmidt会議はそういう時間を確保しています。年会では、受賞講演がそうした役割をある程度果たしているのかとも思いますが、プレナリーとしては不十分と思います。ということで、今年の年会では、全員が一同に会して地球化学の面白さや将来展望を議論できるプレナリーセッションを設けたいと思い、ご提案します。

(本セッションは基調講演のみで構成します)