■日本地球化学会主催市民講演会

2023年9月21日~23日に東京海洋大学で開催された日本地球化学会 第70回年会に引き続き,24日に同校で「海洋の未来を拓くために~持続可能な社会の実現に向けた海洋利用~」と題して日本地球化学会主催の市民講演会が開催されました。

第1部では以下3つのテーマについて,4名の研究者による講演が行われました。いずれの発表も非常に興味深く,高校生の探求心の強さを感じることが出来ました。

テーマ(1):過去及び現在の気候と海

講演1:
埼玉県環境科学国際センター 植松光夫 総長
気候が変わる中で海はどう影響され、影響するか
講演2:
国立環境研究所 地域環境保全領域 海域環境研究室 東博紀 主幹研究員
瀬戸内海の水環境・生態系への気候変動の影響は?

テーマ(2):二酸化炭素分離回収・貯留技術(CCS)の現状と課題(環境工学)

講演3:
東京大学 佐藤徹 教授

テーマ(3):洋上風力発電適地選定のための風を宇宙から理解する

講演4:
東京海洋大学 竹山優子 准教授

第2部では高校生による探究研究の成果を発表していただきました。参加校は応募書類に基づいて選考された3校です。発表頂いた高校,タイトルおよび参加者は以下の通りです。

  1. 茨城県立緑丘高等学校:海洋性発光バクテリアの発光強度についての研究 〜電力削減に向け
    江尻梓海,佐々木瑛音,宮本直幸,矢之目澄(教員)
  2. 東京都立科学技術高等学校:合成ハイドロタルサイトを用いた脱塩効果の検証
    増田恵,保坂勝広(教員)
  3. 創価学園 創価高等学校:相模湾の抱える課題を調査する
    木村和樹,石若裕子,石坂美和,江添正城(教員)

第3部では,「持続可能な社会の実現のために地球化学に何が期待されているか」というテーマで講演者,参加校の代表者によるパネルディスカッションが行われました。ディスカッションでは,パネラーの他に,会場の研究者からもコメントを頂きました。

写真:講演者,高校生を含めた集合写真